• 多汗症の汗はどころから出てくるのか

    人間の体温調節には欠かせない、汗を説明するときにはずせないのが汗を生成する汗腺です。多汗症を知る基本的な知識になります。

    人間の汗腺には二種類あります。エクリン腺とアポクリン腺です。人間がふだん汗をかくときの汗腺はエクリン腺です。これは身体の熱を均等にバランスよく下げるために、エクリン腺は身体のほとんどの部分に存在する汗腺です。

    逆にエクリン腺のない部分を探すほうが難しいでしょうが、しいていえば唇や爪の下、耳の外耳道などです。

    当然、唇に汗腺があったら暑いときはなにを食べても塩味になってしまいますし、爪の下に汗をかいても蒸発しにくくて困リますね。また、その部分が冷やせなくても体温調節にはほとんど影響がありません。

    そしてこの汗腺ですが、とても素晴らしいシステムが組み込まれています。

    たとえばエクリン腺ですが、これは小さいながら身体全体に分布しているので、その数は多い人では500万個、少ない人でも200万個、平均して350万個ほどといわれています。すごい数ですね。多汗症の人は、ここから汗がドッと出るわけですから、すごい量になるわけです。

    皮膚の下の数ミリほどのところ、真皮層から皮下組織にかけて、1センチメートル四方で200個から300個もあるのです。大きさは60から80ミクロンほどで、実際には肉眼では見えません。

    なぜエクリン腺がとても小さく大量にあるのか・・ということですが、大粒の汗をかくよりも小粒の汗をかいたほうが空気に触れる面積が大きくて蒸発しやすいからです。

    汗が限られた量でも、体温を効率よく下げるための仕組みなのです。

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